歴史と自然が息づく魅力的な鹿児島。島津斉彬公を祀る照国神社、島津家別邸の仙厳園や桜島など、訪れる価値がある名所が多い。
照国神社
照国神社は、鹿児島の中心部に位置し、地元の人々や観光客に親しまれている歴史ある神社です。
照国神社は、薩摩藩第28代藩主である島津斉彬を祀るために1863年に創建されました。島津斉彬は、江戸時代末期の名君として知られ、薩摩藩の近代化に大きく貢献した人物です。神社の名前「照国」は、斉彬の諡号(しごう)である「照国大明神」に由来しています。
神社の境内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは立派な鳥居です。この鳥居をくぐると、広々とした参道が続き、その先に本殿が見えてきます。本殿は、伝統的な神社建築様式で建てられており、その美しい佇まいに心が洗われるような気持ちになります。
照国神社の魅力の一つは、その豊かな自然環境です。境内には四季折々の花々が咲き誇り、特に春には桜が美しく咲き誇ります。また、秋には紅葉が見事で、多くの人々が訪れます。自然の中で静かに過ごす時間は、日常の喧騒を忘れさせてくれることでしょう。
さらに、照国神社では年間を通じて様々な祭りやイベントが開催されます。特に有名なのは、毎年7月に行われる「照国神社夏祭り」です。この祭りでは、神輿(みこし)の巡行や伝統的な踊りが披露され、多くの人々で賑わいます。また、初詣や七五三などの行事も盛大に行われ、地元の人々にとって大切な場所となっています。
照国神社を訪れる際には、ぜひお守りやおみくじも楽しんでみてください。神社の授与所では、様々なお守りやおみくじが用意されており、訪れる人々に幸運をもたらしてくれます。
・住所: 鹿児島県鹿児島市照国町19-35
・アクセス:JR鹿児島中央駅から徒歩20分、バスで約10分「天文館」バス停下車徒歩5分
市電で約10分「天文館」電停下車徒歩5分
・電話番号: 099-222-1820
・営業時間: 9:00~16:30
・定休日: 年中無休
・料金: 無料
・駐車場:普通車: 平日24台、土・日40台、バス: 2台
鶴丸城跡、鹿児島県歴史・美術センター黎明館
鶴丸城は、薩摩藩の初代藩主である島津家久によって1601年に築かれた城で、正式には鹿児島城と呼ばれていますが、その美しい形状から「鶴丸城」とも呼ばれています。
鶴丸城は、城山の麓に位置し、背後には城山がそびえ立っています。城の設計は、自然の地形を巧みに利用しており、まるで鶴が羽を広げたような優雅な姿をしています。現在では、石垣や御楼門が復元されており、当時の壮大な姿を偲ぶことができます。
特に注目すべきは、2020年に復元された御楼門です。日本最大の城門として再建され、その威風堂々とした姿は圧巻です。御楼門の前には広場があり、ここからは城山の美しい景色を一望することができます。また、夜にはライトアップも行われ、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
鶴丸城の周辺には、黎明館という博物館もあります。黎明館では、薩摩藩の歴史や文化について学ぶことができ、鶴丸城の歴史的背景をより深く理解することができます。特に、薩英戦争や西南戦争の展示は見応えがあり、当時の激しい戦いの様子を感じることができます。
また、鶴丸城の敷地内には美しい庭園も広がっており、四季折々の花々が楽しめます。春には桜が咲き誇り、多くの花見客で賑わいます。秋には紅葉が美しく、散策するのにぴったりの場所です。自然と歴史が調和したこの場所で、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
鶴丸城は、歴史好きな方はもちろん、家族連れや観光客にもおすすめのスポットです。鹿児島を訪れた際には、ぜひ鶴丸城に足を運んで、その美しさと歴史を体感してみてください。きっと素敵なひとときを過ごせることでしょう。
・住所: 鹿児島県鹿児島市城山町7-2
・アクセス:JR鹿児島中央駅から徒歩約20分、市電「市役所前」電停から徒歩約10分
・カゴシマシティビュー「薩摩義士碑前」バス停下車すぐ
・電話番号: 099-286-2534
・営業時間: 通年開放(ライトアップは日没~22:00)
・定休日: なし
・料金: 鶴丸城跡 無料、黎明館 一般420円、高校生・大学生260円、小学生・中学生160円
・駐車場: 近隣の有料駐車場を利用
仙厳園(せんがんえん)
鹿児島県の仙厳園(せんがんえん)は、雄大な桜島と美しい錦江湾を望む絶好のロケーションに位置する庭園です。1658年に島津氏第19代藩主・島津光久によって築かれ、以来、400年近くの歴史を持ち、現在も多くの観光客を魅了しています。園内には歴史的な建造物や庭園が広がり、四季折々の花々が楽しめるほか、日本庭園としての風雅な雰囲気が特徴的です。
仙厳園の魅力のひとつは、自然と一体となった景観。庭園の中心には島津家の居宅であった御殿や、水流を利用した滝、石橋などが巧みに配置されており、自然の地形を活かした見事な景観が広がります。背後にそびえる桜島は、まるで庭園の一部のように見え、まるで一枚の絵画のような光景が楽しめます。このダイナミックな景観が、古くから人々を引きつけてやまない理由でしょう。
さらに、仙厳園内には尚古集成館(博物館)も併設されており、島津家にまつわる歴史や文化を学ぶことができます。この博物館は、幕末の薩摩藩主である島津斉彬が推進した「集成館事業」を顕彰するために設立されました。
尚古集成館は、1865年に建てられた旧集成館機械工場を利用しており、日本最古の石造洋式機械工場としても知られています。この建物は、国の重要文化財に指定されており、島津家の歴史や文化、薩摩切子や薩摩焼などの貴重な資料が展示されています。
また、尚古集成館は2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されました。この博物館を訪れることで、日本の近代化の黎明期における産業の発展や技術革新の歴史を学ぶことができます。特に、「島津斉彬公」の改革や薩摩藩の産業振興に関する展示は必見です。斉彬公は、蘭学や化学などを導入して近代化を進めた人物であり、彼の業績が詳しく紹介されています。また、幕末の日本がいかにして西洋技術を取り入れ、発展してきたかを知る良い機会にもなります。
仙厳園の一角には、薩摩切子の体験工房やショップもあり、美しい色ガラスの作品に触れることができます。色鮮やかな薩摩切子は、ガラスの中に重ねられた色彩が光を受けて輝く美しさが特徴で、お土産としても大変人気があります。
また、併設のカフェでは、鹿児島名物の両棒(ぢゃんぼ)餅、かき氷やお茶を楽しむことができ、ゆっくりとした時間を過ごすのに最適です。
鹿児島を訪れるならば、仙厳園はぜひ訪れたいスポットのひとつ。歴史と自然が調和した空間で、日本の美意識に触れながら、リフレッシュできる場所としておすすめです。
・住所: 〒892-0871 鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
・アクセス: 鹿児島中央駅からカゴシマシティビューで約50分、「仙巌園前」下車
・電話番号: 099-247-1551
・営業時間: 9:00~17:00
・定休日: 年中無休(ただし、3月第1日曜日は鹿児島マラソンのため休園)
・料金: 庭園・尚古集成館・御殿の3施設セットの入場券は大人1,600円、小中学生・高校生800円
・駐車場: 有料駐車場あり(300円)
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