また秋田行ってきました ~大館・鹿角編~

前回の旅で秋田の豊かな自然、伝統文化、そして美味しい食べ物に心惹かれたことから、再び訪れたいと思っていました。幸い、大館能代空港のキャンペーンが続いており、お得に足を運べるチャンスを逃すわけにはいかず、これを機に、前回訪問できなかった秋田北東部の新たな魅力を探りつつ、再び秋田の魅力を深く味わいたいと思います。

秋田犬会館

大館市に位置する秋田犬の魅力を存分に楽しめるスポットです。秋田犬保存会が運営するこの会館は、秋田犬の歴史や生態系に関する資料が豊富に展示されており、訪れる人々に秋田犬の魅力を伝えています。

年表や写真でその歴史が紹介されている

会館の2階には、秋田犬の博物館があり、秋田犬の犬籍や生態、飼育方法、伝記などが詳しく紹介されています。ここでは、秋田犬の歴史や特徴を学ぶことができ、秋田犬ファンにはたまらない場所です。また、会館前には大館市で生まれた忠犬ハチ公の銅像「望郷のハチ公像」があり、訪れる人々を迎えてくれます。

会館前のハチ公
ハチ公の展示ブース

さらに、会館の1階には秋田犬保存会の事務所があり、ここでは実際に秋田犬と触れ合うことができます。事務所営業日には、秋田犬との写真撮影も楽しめるため、秋田犬好きにはたまらない体験が待っています。(現在、触れ合い体験はお休み中)

優秀な秋田犬として評価された写真がズラリ

秋田犬会館を訪れることで、秋田犬の魅力を再発見し、さらに深く理解することができるでしょう。秋田犬の歴史や文化に触れながら、忠犬ハチ公の物語にも思いを馳せることができるこの場所は、秋田を訪れる際にはぜひ立ち寄りたいスポットです。

・住所: 秋田県大館市三の丸13-1
・アクセス: JR大館駅からバスで約15分、またはタクシーで約10分
・営業時間: 9:00~16:00
・休館日: 年末年始(12月28日~1月3日)、8月13日の午後
・入館料: 大人200円、子供100円
・電話番号: 0186-42-2502

秋田犬の里

大館市にある秋田犬をテーマとした観光交流施設です。ここでは、秋田犬の歴史や魅力を存分に楽しむことができます。施設の外観は、忠犬ハチ公ゆかりの大正時代の渋谷駅をモデルにしており、訪れる人々に懐かしさと新しさを感じさせます。

館内には、秋田犬の特徴や歴史を学べる「秋田犬ミュージアム」があり、秋田犬のルーツや特徴、海外の著名人とのストーリーなどが展示されています。また、秋田犬展示室では、実際に秋田犬を見ることができ、その可愛らしさに癒されること間違いなしです。特に、産まれたばかりの秋田犬の赤ちゃんたちは、ふわふわで愛らしく、訪れる人々の心を温かくしてくれます。

産まれて間もない秋田犬の赤ちゃん

秋田犬のルーツや特徴、海外の著名人とのストーリーなど秋田犬に関する展示が盛りだくさんで、ロシアのスケート選手アリーナ・ザギトワ選手に贈られた「マサル」をモデルにした大人気のぬいぐるみを160体以上も積み上げたぬいぐるみタワーはフォトスポットとなっています。

「マサル」をモデルにしたぬいぐるみのタワー

さらに、秋田犬の里には「青ガエル」と呼ばれる鉄道車両も展示されています。この車両は、かつて東京急行電鉄を走行していた東急5000系のもので、緑色の塗装と丸っこいフォルムが特徴です。渋谷駅前で観光案内所として利用されていたこの車両は、現在は秋田犬の里で一般公開されており、訪れる人々に新たな魅力を提供しています。

秋田犬の里では、秋田犬の魅力を発信するだけでなく、地域の観光振興にも力を入れています。例えば、旧小坂鉄道の廃線を利用した「手こぎトロッコ」や、レンタサイクルのサービスも提供しており、訪れる人々に多彩な体験を提供しています。

JR大館駅から徒歩1分というアクセスが良く、年末年始を除いて毎日9:00から17:00まで開館しており、入館料は無料です。秋田犬展示室では、ガラス越しに秋田犬を見学できるほか、全国から寄せられた愛犬の写真やエピソードも紹介されています。

秋田犬の里は、広大な芝生広場や駐車場も完備されており、家族連れやペット連れでも安心して訪れることができます。秋田犬の里で過ごすひとときは、秋田犬の魅力を再発見し、心温まる体験となることでしょう。

・住所: 秋田県大館市御成町1丁目13-1
・アクセス: JR大館駅から徒歩約10分
・営業時間: 9:00~17:00
・休館日: 12月31日、1月1日、秋田犬展示室は月曜日(祝日の場合は翌平日)
・入館料: 無料
・電話番号: 0186-59-4649

秋田比内や 大館本店

秋田比内や 大館本店での食事は、まさに至福のひとときでした。まず、店内に入ると、温かみのある木のぬくもりと、落ち着いた雰囲気が広がり、心地よい空間が広がっています。スタッフの方々も笑顔で迎えてくれ、丁寧な接客が印象的でした。

店舗入口

さて、今回いただいたのは、親子丼と焼き鳥丼です。まず、親子丼ですが、比内地鶏の歯ごたえと旨味が絶妙で、卵のとろけるような食感と相まって、一口食べるごとに幸せを感じました。ご飯もふっくらと炊き上がっており、全体のバランスが素晴らしい一品でした。

次に、焼き鳥丼ですが、こちらもまた絶品でした。炭火でじっくりと焼かれた比内地鶏の香ばしさが口いっぱいに広がり、タレの甘辛さが絶妙にマッチしています。焼き加減も絶妙で、外はカリッと中はジューシーな食感が楽しめました。ご飯との相性も抜群で、箸が止まらない美味しさでした。

サービス面でも、スタッフの方々の気配りが行き届いており、料理の説明やおすすめの食べ方など、親切に教えていただきました。また、料理が提供されるタイミングも絶妙で、待ち時間もほとんど感じることなく、快適に食事を楽しむことができました。食後にコーヒーのサービスもありかなり充実したランチとなりました。

秋田比内や 大館本店は、比内地鶏の美味しさを存分に堪能できるお店であり、また訪れたいと思わせる素晴らしい体験を提供してくれました。次回は他のメニューも試してみたいと思います。

・住所: 秋田県大館市字大町211
・電話番号: 0186-49-7766
・営業時間:11:00 – 14:00 、17:00 – 22:00
・定休日: 水曜日

大館小坂鉄道レールバイク

大館市の隠れたアクティビティ、「大館小坂鉄道レールバイク」。鉄道の廃線を利用したレールバイクは、ペダルをこいで線路を進む新感覚の乗り物で、まるで風を切るような爽快な体験が味わえます。以前は貨物を運んでいた路線であり、歴史の息吹を感じながらペダルを踏みしめる瞬間は特別なものです。

スタート地点にて

レールバイクのコースは、自然に囲まれた美しい緑のトンネルが続き、四季折々の景色が楽しめるのが魅力。特に、秋には木々が色づき、紅葉が作り出すパノラマに心奪われます。聞こえるのは、ペダルをこぐ音と鳥のさえずりだけ。車のエンジン音もなく、自転車とも違う、ゆったりしたペースで進むこの体験は、心のリフレッシュにもぴったりです。

電動自転車タイプもあり、楽々にこぐことができる

レールバイクは二人乗りと四人乗りがあり、友人や家族とわいわい楽しむのもおすすめ。子供でも操作が簡単で、老若男女問わず楽しめます。みんなで力を合わせてペダルをこいで進んでいくので、思わず笑顔があふれ、会話も弾みます。

駅名標 廃線の名残

大館小坂鉄道レールバイクは、電車では味わえない「レールを走る」特別な感覚を提供してくれます。のんびりと過ごせる秋田の自然の中で、日常を忘れさせてくれる体験が待っています。

住所: 秋田県大館市雪沢字大滝30-21
料金:
レールバイク(2人乗り):3,500円
レールバイク(4人乗り):4,500円
トロッコ(中学生以上) :1,500円
営業時間:月曜日、火曜日、金曜日、土曜日、日曜日:8:30 – 16:00
定休日:水曜日、木曜日
電話番号:0186-50-2555
アクセス:秋北バス「小坂行き」で「清風荘前」下車すぐ
詳細な情報や予約については、以下公式サイトをご覧ください。

大館・小坂鉄道レールバイク

小坂鉱山事務所・康楽館

明治時代、日本は近代化の波に乗り、鉱業が急速に発展していきました。その象徴の一つが、秋田県小坂町にある「小坂鉱山事務所」と「康楽館」です。この二つの建物は、まさにその時代の繁栄と日本の近代化を物語っています。

小坂鉱山事務所は1905年(明治38年)に建設され、洋風の美しい建築が特徴です。当時の小坂鉱山は、日本最大規模の鉱山として栄え、特に銅の生産が盛んでした。世界的にも注目を集めたこの鉱山は、国内外から多くの技術者を招き入れ、採掘や精錬の技術が飛躍的に進化した場所でもあります。鉱山事務所の建物は、これらの技術者たちが働き、知恵を絞った「知の結晶」とも言える存在で、今もその姿を残しています。

また、康楽館は1910年(明治43年)に開館した芝居小屋で、鉱山で働く人々やその家族が楽しみを見つけるための場として愛されていました。洋風の華やかなデザインは当時の流行を反映しており、まさに「和洋折衷」の象徴です。

演劇や講談、落語など様々な芸能が披露され、鉱山町に住む人々に文化的な豊かさと喜びを提供しました。鉱山で働く人々の疲れを癒す場であった康楽館は、単なる娯楽施設にとどまらず、地域の人々の心の拠り所でもあったのです。

小坂鉱山事務所と康楽館は、今も当時の雰囲気を色濃く残し、訪れる人々に明治の息吹を感じさせてくれます。

小坂鉱山事務所の基本情報
・住所: 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館48-2
・電話番号: 0186-29-5522
・営業時間: 10:00~16:00(平日・土日・祝日)
・定休日: 年末年始
・入館料: 一般・高校生380円、小・中学生200円
・特徴: 1905年に建設されたルネッサンス風の木造建築で、国の重要文化財に指定されています。
康楽館の基本情報
・住所: 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字松ノ下2
・電話番号: 0186-29-3732
・営業時間: 9:00~17:00
・定休日: 年末年始
・入館料: 施設見学700円、常打芝居+施設見学2,500円

※2館共通券【康楽館+小坂鉱山事務所】は以下を参照

料金

大湯環状列石

鹿角市に位置する大湯環状列石は、縄文時代後期(約4,000年前)の壮大な遺跡です。この遺跡は、野中堂環状列石と万座環状列石の二つの主要なストーンサークルから成り立っています。これらの環状列石は、大小の川原石を巧みに組み合わせて作られたもので、当時の人々の高度な技術と信仰心を感じさせます。

大湯環状列石は、1956年に国の特別史跡に指定され、2021年には「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一部として世界遺産に登録されました。この遺跡は、縄文時代の人々がどのように生活し、どのような儀式を行っていたのかを知る手がかりとなる重要な場所です。

野中堂環状列石と万座環状列石は、それぞれ直径44メートルと52メートルの大きさを誇り、中心には日時計状の組石が配置されています。この組石は、夏至の日没方向と一致するように設計されており、当時の人々が天文学的な知識を持っていたことを示唆しています。

大湯環状列石の航空写真(大湯ストーンサークル館)
日時計状の組石(右手前)
天文学的知識があったことを示唆する説明表示

また、環状列石の周囲には、掘立柱建物や貯蔵穴、土坑墓などが同心円状に配置されており、これらの構造物からは土偶や土版、動物形土製品などの祭祀・儀礼に使用された道具が多数出土しています。これらの遺物は、縄文時代の人々の精神世界や社会構造を垣間見ることができる貴重な資料です。

出土した土偶(大湯ストーンサークル館)

大湯環状列石を訪れると、広大な自然の中に広がる石の配置が、まるでタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。現地にはガイドツアーもあり、専門家の解説を聞きながら遺跡を巡ることで、より深くその歴史と魅力を理解することができます。

秋田県を訪れた際には、ぜひ大湯環状列石を訪れてみてください。縄文時代のロマンと自然の美しさが融合したこの場所で、古代の人々の息吹を感じることができるでしょう。

・住所: 秋田県鹿角市十和田大湯字万座13
・電話番号: 0186-37-3822
・営業時間: 4月~10月 9:00~17:30、11月 9:00~16:00
・定休日: 冬季閉鎖(11月中旬~4月中旬)
・入場料: 無料

尾去沢鉱山(おさりざわこうざん)

鹿角市にある尾去沢鉱山は、江戸時代から昭和まで続いた日本最大級の鉱山として知られています。その歴史は長く、古くは和銅年間(8世紀初め)に銅山として始まり、江戸時代には金銀の産出地として栄えました。最盛期には金の産出量が日本一を誇り、地域経済の基盤となると同時に、全国的にも重要な役割を果たしてきました。

坑道入口

現在、尾去沢鉱山は観光施設として公開されており、訪れる人々が鉱山の歴史と当時の生活を体験できるようになっています。入って程ない場所に「銅鉱脈」があり、ここでは光り輝く銅鉱脈を間近に見ることができます。

内部は結構明るい 年間を通じて気温13℃
銅鉱脈

坑内は全長1,700m(標準コース1,100mもあり)にも及び、照明が当たる独特な岩肌とトロッコのレールが当時の雰囲気をそのまま残しています。また、リアルな人形展示により、作業の様子が生々しく再現されており、当時の労働環境の厳しさや、鉱夫たちの息遣いまでが伝わってくるようです。

トロッコのレールがそのままに残っており当時の様子を感じることができる
多くの人形があり当時の様子を再現している
江戸時代の金鉱採掘の様子も展示されている

尾去沢鉱山では、他にも鉱石を用いたお土産の販売や、金の採取体験が楽しめるイベントが開催されています。特に子供から大人まで楽しめる砂金採り体験は人気があり、ほんの小さな金片を見つけるだけで、まるで宝探しをしているような感覚に浸れます。

砂金採り/天然石掘り体験会場

また、坑道から地上へ出た後には、鉱山の歴史を解説する資料館もあり、秋田県が辿ってきた産業の歴史についても学ぶことができます。

自然豊かな鹿角市の山間に位置する尾去沢鉱山は、歴史や文化、冒険を楽しみたい方にぴったりのスポットです。

・住所: 秋田県鹿角市尾去沢字獅子沢13-5
・電話番号: 0186-22-0123
・営業時間:
 夏季(4月1日~10月31日): 9:00~17:00
 冬季(11月1日~3月31日): 9:00~15:30
・定休日: 年中無休
・入場料:
 観光坑道入場料: 大人1,000円、シニア(65歳以上)900円、中高生800円、小学生600円(団体割引あり)
 純金砂金採り: 高校生以上850円、中学生以下650円(冬季休業)
 天然石掘り: 660円~

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