神奈川県立生命の星・地球博物館

街歩き

神奈川県小田原市にある「神奈川県立生命の星・地球博物館」は、地球の歴史と生命の多様性をテーマにした自然史博物館で、訪れるたびに新しい発見がある素晴らしい場所です。

エントランスホール

博物館の概要
神奈川県立生命の星・地球博物館は、1995年に開館しました。博物館の名前が示す通り、地球と生命の歴史を展示することを目的としています。館内には、46億年にわたる地球の歴史をたどることができる展示があり、巨大な恐竜の骨格標本や隕石、さらには豆粒ほどの昆虫まで、約1万点の実物標本が展示されています。

入口付近にある恐竜の骨格標本
昆虫標本の一部

展示ゾーン
博物館の展示は大きく分けて4つのゾーンに分かれています。それぞれのゾーンについて詳しく見ていきましょう。

1.地球を考える
このゾーンでは、地球の誕生とその進化の過程が詳しく解説されています。特に注目すべきは、巨大な地球儀とともに展示されている、火山活動やプレートテクトニクスのシミュレーションです。これにより、地球がどのようにして現在の姿に至ったのか、そのダイナミックな変化を視覚的に体感することができます。

また、鉱物や化石の展示も充実しており、日本だけでなく、世界各地の珍しい鉱物や化石が展示されています。特に恐竜の骨格標本は子どもたちに大人気で、迫力満点の展示に目を奪われること間違いありません。

2.5トンある「マンドラビラいん石」
いん石以外にも、様々な鉱石や岩石等を展示している

2.生命を考える
地球上の生命がどのようにして誕生し、進化してきたのかを学べるのがこのゾーンです。約38億年前に始まった生命の誕生から、植物や動物、さらには人類へと続く壮大な進化の流れを、数々の標本や模型を通して体感できます。古代の海洋生物や絶滅した哺乳類の化石、そして現代の動物たちまでが一堂に展示されており、生命の多様性とその進化の奇跡を感じさせます。

アンモナイトの壁

特に人気なのは、絶滅した動物の復元模型や、進化の過程を描いたインタラクティブな展示です。これにより、来館者は単なる過去の出来事としてではなく、生命の進化が私たちの生活と密接に関連していることを実感できます。

迫力ある動物の展示

3.神奈川の自然を考える
このゾーンでは、神奈川県の自然環境とその多様な生態系について学ぶことができます。展示には、神奈川県に生息する動植物の標本や、地域特有の地質や地形に関する情報が含まれています。特に興味深いのは、神奈川県の自然環境がどのように変化してきたかを示す展示です。これにより、地域の自然環境の重要性を再認識することができます。

「神奈川の大地」を地層や岩石、化石などの証拠に基づいて解説されている
サンゴ礁(石灰岩)などの化石

4.自然との共生を考える
このゾーンでは、人類が地球環境に与える影響や、それによる動植物の変化について学ぶことができます。展示には、環境問題や生物多様性の保護に関する情報が含まれており、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが紹介されています。特に注目すべきは、環境保護のための具体的なアクションプランが示されている点です。これにより、訪れた人々が自分たちの生活にどのように取り入れるかを考えるきっかけとなります。

ジャンボブック
ジャンボブックは、部屋全体が大きな本の形をした展示で、「実物百科図鑑」とも呼ばれています。この展示は、神奈川県を中心に、日本全国や世界各地から収集された動物、植物、岩石、鉱物、化石などの資料を展示しています1。まるで巨大な図鑑の中に入り込んだかのような感覚を味わうことができます。


ジャンボブックの中には、当館が長年にわたって収集した貴重なコレクションが詰まっています。例えば、カニに似ていてカニでない「カニモドキ」や、海からの贈り物である「貝殻コレクション」、さらには絶滅した動物の化石など、多岐にわたる展示が楽しめます。これらの展示は、訪れるたびに新しい発見があり、子供から大人まで楽しむことができます。

ジャンボブックエリア
「カニに似ていてカニでないカニ」コレクション

学びの場として
ジャンボブックは、ただ見るだけでなく、学びの場としても非常に優れています。展示されている資料には、詳細な解説が付いており、地球の歴史や生命の進化について深く学ぶことができます。また、展示室内には検索機能が備わっており、知りたい情報を簡単に見つけることができます。これにより、訪れた人々が自分のペースで学習できる環境が整っています。

アンモナイトの展示とともに上下で解説がされている

おすすめポイント
ジャンボブックの魅力は、そのスケールの大きさと多様な展示内容にあります。特に、巨大な本の形をした展示は、他の博物館ではなかなか見られないユニークな体験を提供してくれます。また、展示されている資料の多くは実物であり、その迫力に圧倒されること間違いなしです。

なかなか迫力のある展示物

アクセスと利用案内
神奈川県立生命の星・地球博物館は、箱根登山鉄道の「入生田駅」から徒歩3分の場所にあります。駐車場も完備されているため、車でのアクセスも便利です。

開館時間は午前9時から午後4時30分までで、月曜日が休館日となっています。ただし、祝日や振替休日の場合は翌平日が休館日となりますので、訪れる際には事前に確認しておくと良いでしょう。

観覧料
観覧料は以下の通りです:

20歳以上65歳未満(学生を除く):520円
15歳以上20歳未満・学生(中学生・高校生を除く):300円
高校生・65歳以上:100円
中学生以下:無料
特別展開催中には、特別展の観覧料が別途必要となる場合があります。また、障害者手帳をお持ちの方やその介護者は観覧料が免除されます。

おすすめポイント
神奈川県立生命の星・地球博物館の魅力は、その多様な展示内容と充実したイベントプログラムにあります。特に、巨大な恐竜の骨格標本や隕石の展示は圧巻で、子供から大人まで楽しむことができます。また、専門家による解説やワークショップは、学びながら楽しむことができるため、教育的な価値も高いです。

さらに、博物館の周辺には自然が豊かで、訪れた際には散策も楽しむことができます。特に春や秋には、美しい景色を楽しみながらのんびりと過ごすことができるでしょう。

まとめ
神奈川県立生命の星・地球博物館は、地球の歴史と生命の多様性を学ぶことができる素晴らしい場所です。展示内容やイベントが充実しており、何度訪れても新しい発見があります。家族連れや友人同士で訪れるのはもちろん、一人でじっくりと見学するのもおすすめです。

皆さんもぜひ、神奈川県立生命の星・地球博物館を訪れてみてください。きっと素晴らしい体験が待っていると思います!

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